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此処はこのブログの管理人・黒斗の一室。日々の雑談を記している時もあれば風月投稿所にて行っているPBC『Babel』の話をしている事も在る、そんな一室に御座います。

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    HN:
    黒斗
    性別:
    男性
    趣味:
    料理全般(専ら食べる方だけどもね)、酒、煙草、コンビニで週刊誌の立ち読みは既に日課、紅茶、等等
    自己紹介:
    この画像みたいな悪党面も悪どい笑いもしていないので注意。髭と顔が濃いのは認めざるを得ない
    最近は特に肩身の狭い喫煙者。
    ついったー
    水球時計
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    「どうぞ、えっくん」
    「ありがとう、るーちゃん」

    「おいしい?」
    「おいしいよ」

    「えへへっ。でも、ごめんね、これだけしかなくて……」
    「いいんだよ。それもこれもおれの稼ぎが悪いばっかりに……おれのほうこそ……」

    「ううん、そんなことないっ。えっくんは頑張ってるよ! 私も頑張って働くから」
    「そんなっ。もう手がボロボロになってるじゃないかっ。るーちゃんにこれ以上……!」




    「アンタ等のおままごと何でそんなに薄暗い訳!? いい加減にしなさいよ!」
    「「わー! 寮母さんが来たぞー! 逃げろー!」」

     春一番が吹いてからさして間もなく――……
     昼には、着込みようによっては汗までじんわりと浮かぶぐらいに暖かな。
     夜には、気を付けておかないと時々ぶるっと肌寒くなる事もあるような。
     これから運ばれてくる夏の匂いに向けた季節。あまり長くはない精一杯忙しくなる春。
     ハザードの首都にある孤児院には威勢のいい声が響いていた。

     なんだか世知辛いおままごとをしている子供が二人。
     あまりの世知辛さに堪らず二人を追いかけはじめる寮母。
     『なんだなんだ』と見学に走ったり『またかよ』と呆れる視線を送ったりする他の子供たち。
     あらあらうふふとそれをのんびりと眺める職員たち。

     あまり景気が良いとは言えない時世を関係ないとばかりに微笑ましい光景。
     ――第三次世界大戦、その最中に起こった混乱、その終結、
     それ等の爪痕は一時人類の滅亡にさえ達するかという程深い中にあっても何とか。
     本当に何とか、
     偉大なる三人の手によって復興の兆しは見えたものの復興の兆しが見えた途端にまた別の問題は起きるのだ。
     あれからまだ、100年、100年経ってまた、国土の問題が出来つつある、言葉と言葉の違いによる対立は起きつつある、
     他にも色々な問題はあって孤児院という存在そのものも問題の一つではある。
     それらの煽りを受けて子供を育てられぬほど貧困にあえぐ者、
     はたまた命を無くして子供たちの身寄りも失くした者、
     それらとはなんら関係がないことで預けられることもあるが。
     あまり恵まれた境遇とは言えぬ子供たちが集まる場所ではあるが。
     だからこそ。
    『関係がないのだと微笑ましくあろう。元気でいよう。嘆くだけでは現状は変わらない。俯くだけでは前は歩けない。
     だけど一歩進むのは大変だから、だから半歩、空元気から始めよう。そうすればそのうち、元気になれているよ』
     寮母ロゼの言葉である。寮母ロゼがそうあって、皆もそうあって、
     だからこそ。
     あまり景気が良いとは言えない時世を関係ないとばかりに微笑ましい光景がここに在る。

    「捕まえた!」
    「「きゃーっ!」

     どたどたどたどた。
     あっちにこっちに、そっちにむこうに。
     走ったり歩いたり、飛んだり跳ねたり。
     元気な二人を元気な寮母が目いっぱいに腕を広げて捕まえる。捕まえられた二人はころころころと笑っている。

    「ったく、あんた達、お飯事するのはいいけどそれ止めなさいったら!」
    「リアリティがだいじだっていうからね、るーちゃん」
    「だいじだよね、えっくん」
    「あんた等のはリアリティじゃなくてませてるって言うの!」

     るーちゃんと呼ばれている女の子が、寮母さんの腕の中でもそもそ。
     寮母さんとえっくんと呼ばれている男の子が首を傾げる。

    「げへへへへ。ろぜさん、こんないい身体をしてるんだ、さぞもてあましてるんでしょう?」
    「なっ! ちょっ!」「ほほう」

     るーちゃんが寮母さんの豊満な胸へとこれでもかと身を寄せ、うろたえる寮母さんと下衆顔るーちゃんの隣で、
     何か納得しはじめたえっくん。

    「これがリアリティ……わかったよ、るーちゃん、ロゼさん、僕がまだ甘かったんだね」「ちょ、違う違う!? こんなのリアリティじゃない!?」
    「なんておっぱいとおしりだ、これだけのものを持っていて何で結婚できないのか……」「あ、それは僕も思――」

     るーちゃん は ロゼ の 拳 でもって 吹き飛んだ !

    「――う、って、るーちゃーーーーーん!?」
    「貴様は言ってはならぬコトを言ったッッッ! あとえっくん、君今頷いたよね?」

     えっくん は ロゼ の 攻撃によって生じた隙を見計らい 逃げ出した !

    「待てィッッッ!」
    「またんっ! 死んじゃう! 死んじゃうよぉぉぉぉっ!?」
    「待てッつッてんでしょう! エドワーーーーーーード!」
     

     えっくんと呼ばれている男の子の名は、エドワード。エドワード・グリーン。
     グリーン夫妻逝去によりこの孤児院に預けられた孤児院の中でもとびきり元気な男の子。
     名前通りに鮮やかな緑の髪の彼は、ここから始まり。

     るーちゃんと呼ばれている女の子の名は、ルールエル。
     えっくんと二人でいつも寮母ロゼをからかっている孤児院の二枚看板。
     黒いパズルピースをネックレスにした彼女が、彼の引き金を引く。

     そして寮母ロゼ。
     彼女こそ、五千年の後の世に、彼のことを話し始める一人目となる。後の、ソレイユ大魔導師。

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    どうもどうもどうもどうもォ~こ~んにィ~ちわぁ~! おはようございます、こんばんわ、ハローハロー、グッモーニンググッドイブニィ~ングなんたらかんたらとまあご機嫌麗しゅう御座いますればお日柄も良くてご息災を願ったり願わなかったり致します! ぃやァ~はりこう森羅万象に置きまして人間というやつは誰かの息災を願ったりもしますれば誰かの不幸を願ったりと並行作業も致しますでしょうそんなものです自分人間じゃあありませんがはい有難う御座います!!

    ……ちょっと、いや、だいぶ、やかましすぎますでしょうか? 失敬!
    何しろ随分長らくこの世界とはご無沙汰しておりましたので、つい、つい、ついつい、
    テンションが最高にハイってヤツになってしまいました耳栓を用意しないで頂けると大変嬉しい。

    さて、さてさてさてさて、やることはナガラリバーが如しフジヤーマの如し、古の武将にあやかり風林火山の行軍をしましても終わる頃には二百年は、ええとっても幸運が重なり順調万端に参って二百年、それぐらいは掛かりましょうやあ~どうすっぺ大体二百年も猶予なさそうでございますからしてコレなに100年も掛けるなって感じの命令書が届いておりまして過労死させる気満々の指令書が手元にあるんですよね燃したろうか燃されそうでェ~すがヒャッハー!

    すみません静かにするので立ち去ろうとしないで下さいマジ調子乗ってましたごめんなさい許して。
    挙句の果てには名すら名乗らずに司会進行とは世が世ならば絞首刑ものでございますな、
    クビは括りたくもなければ斬られたくもないので改めましてはじめましてニンゲン諸君。

    ワタクシはノイル、

    人間ではございません、

    異貌ではございません、

    ワタクシはノイル・アテンド

    真の名ではございません、

    しかし今はどうかどうぞ平にご容赦を。

    この〝真髄のノイル〟めは、必ずや貴方様方のお役に立ちましょう。それが個人的な主観かと問われれば『応』とは申せませぬのがいやはや手痛いところではあるのですが必ずや。それでは、本日はほんの少しばかりの顔見せも果たせました所でヒトタビお暇頂戴致しまする。ワタクシは、特異点を探しに行きます。おっとそうだ、こちらでは何と名乗られていたか、ああ、そう、ワダツミ様。ワダツミ様にも一度、御挨拶に伺わねば……




     不熟な身体と粗末な回路でも、
     このラクザ一つを一撃の下に消し飛ばすことなど造作もない者。
     完全な身体と万全な回路を持てば、
     たとえこの世であろうと五日もあれば生き物を根絶させ得る者。

     魔王。

     とある書物には創造神なるものが在り、彼か彼女かは七日を以て世界をこしらえたと語られる。なるほど、創るは難し壊すは易しというならば二日ぐらいの短縮は出来るだろう。やられるほうとしてはたまったものではない。まったくもって不条理だ。愚痴になってしまった、筆を戻そう。
     アレはあらゆる生物の不幸を願う一塊。〝悲劇〟そのものだと言ってもいいかもしれない。
     だからこそ私、バルバロイ・ルン・ラインバルトはこのような結論に達す。

     魔王は全力で戦うことが出来無い。

     何故か? と、いえば、アレは『そう在り過ぎて』いる故。何かの不幸を見ねば気が済まない、何かの不幸を見ずには居られない、そうなればたった一瞬たった一撃で蒸発させるワケには行かない。魂とやらは肉体が一瞬で消し飛ばされようと暫くその場に残り、怨念を放つだろうが、それも多少。生き物はやはり、生きていなければ不幸を長く保てない。
     長く。長く。もがいて苦しんで嘆いてこその〝不幸〟。

     だから、負けたのだ。余裕ぶっこいてるせいで負けた。人間に。単純に甘く見ていただけというのもあるだろうが、馬鹿なものだと思う。この世の中、人間以上の脅威など存在しない。あれらは、歴然とした力の差を、超えられるはずのない力の差を、どこかで超えてこれる種族だ。無論、全てが全て、全員に備わっている力ではないというのが、我等異貌の勝機とも言えるわけだが。
     また話が横に逸れてしまった、筆を戻そう。いや、もう書くことは無いか。この、タイプライターと呼ばれる機械、ペンで紙に記すより手軽なのは大変宜しい。書いている途中で墨をぶちまけて台無しにすることもないし、滲みもないのだが、打ってしまった文章を消せないのが難点だ。



    AM 6:00
    早朝。雨。

    ――とある異貌領の土地。……リフェール捕縛から数時間後。

    「来ないっすね」
    「来ないっすねー」

    「どうしましょうか。一応予定よりかは大分待ちましたし、
     ――プランBってことで一つ」
    「あ? プランB? ないっすよ、そんなもん」

    「ありがとうございます。面白いですよね、GoW3」
    「ね。クリアできないヨ」

    「初心者のクセにいきなりインセインなんかでやるからです。あの『ディア』って子にも呆れられてましたよ」
    「うう。やっぱり、ガンアクションは苦手っす。あ、いや、ともかく。やっぱり捕まっちゃったみたいっすね」

    「そうですね。ちょっと、いや、大分、手痛い。まあ、そうなっちまったもんは仕方有りません」
    「……」

    「あー、はいはい。分かってますよ、そろそろ、オレも行きます。聞いた話じゃあバルバロイ様もアッフェラーレを出すみたいだし」
    「うん、分かってるならいいんすけど最後ちょっと待った。アッフェラーレ? いやちょっと、持ち札大胆に切りすぎなような……
      こっちからオマエ出してるだけでも大盤振る舞いだって思ってるのに」

    「あー。ほら、アンタをしこたまボコッた奴等をえらく警戒してます。やっぱり、この時期にああいう奴等が出てくると困りますね。
      気持ちは分かりますよ。ぶっちゃけ、オレも同じ認識ですし」
    「ちくちく刺さる。言葉が心にちくちく刺さるっす」

    「刺さって下さい油断しすぎですアンタ。まったくもう。さて、それじゃあ、行ってきます。トレジャーハントだ、いぇーい!」
    「いってらっしゃい。戻ってきたら私が飯作ってやるっすよ、〝ゼムナス〟」

    「 テ ン シ ョ ン 上 が っ て き た 」
    「……」




    このSSは、
    おるとさんへの『ディア飼われルート小話』を書かせるためのちょっとしたプレッシャーと、
    ちょっとした伏線と、
    いつもの苦労性な執事を書いた代物です。

    とくに注意事項は無い。






    『狼が狙う獲物は、雲の上』 上
    ※一つに纏めるには少々長かったので三つに分けてあります。コレが一番最初、下に他二つがあります※







    『狼が狙う獲物は、雲の上』 中
    ※三つに分けた小話の二番目になります※







    『狼が狙う獲物は、雲の上』 下
    ※三つに分けた小話の一番最後となりますので、最後にお読みください※







    『終わってしまった話 ~following story~』
    (※登場キャラが前作『天地のハザマ』の人物ですので、
    此処に記載。登場キャラの詳細は後書きにて、寧ろ後書きを先に見たほうがいいかも)




    【 宴もたけなわ 】
    一言※相変わらず陰鬱としております、あと、ちょっとだけ長め



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